親愛なるペンフレンド (1949)


 御者座第2惑星人と地球人の往復書簡、その御者座第2惑星人の発信だけを並べていくという構成。

 この異星人は、牢獄に繋がれている服役囚。彼は何故か地球人のペンパルと、写真を交換したがるのである。それは、それによって、2枚の写真間に亜空間エネルギー交流をスタートさせ、自分は、地球人の手元に置かれた自分の写真を通じて自分の精神を送り込んで、地球人の体を乗っ取り、逆に地球人の精神を、自分の手元に置いた地球人の写真を通じて引き寄せ、獄中の自分の体の中に閉じこめてしまうためであった。こうして、ペンパルの地球人は、まんまとエイリアンの精神交換の罠に陥ってしまったと思われたのだが..

 異星人の精神が入り込んだ地球人の体は、生まれながらの麻痺症で身動きできず、しばしば心臓発作に見舞われる、もう先のない体だったのだ。異星人の奸計は最初から見抜かれていたのであった。


 これはのちに、多くの作家のショートショートで繰り返し使われた(と記憶する)アイデアのひとつ。古き良き時代の、切れ味の良い佳品である。



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MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: May 23 1996 
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