「宇宙は光に満ちている」と同じCDに収録されている、1977年の作品。ピアノ・ソロ。
こういうのが、一番嫌い。[;^J^] 旋律らしい旋律は無く、トレモロ的な音型で、同じコード進行を20分近く繰り返す。ミニマル・ミュージックというのとも違うと思う。とはいえ、「左手と右手交互の急速なトレモロ奏法と、デジタル・ディレーの音響システムによって演奏される。リアル・タイムとディレーされた音粒子が相互に干渉しあい、微妙なモワレ効果と虹のように変化する豊かな倍音を導きだす」(作曲者)という作曲意図は、ミニマルに近いかも知れない。いずれにせよ、氏の狙いはかなりの水準で実現されているのだ。その技巧や良し。問題は、(私には)音楽的な感興がなんら得られないことだけである。
このCDの最終トラックを飾る「リタニア」も、同工の作品。全5曲中の残りの2曲は、可もなく不可もないBGM的作品。「宇宙は光に満ちている」のためだけにお買いなさい、とは言えないCDである。困った困った。
New Seasons Classics NSC7 “リタニア/佐藤聰明作品集”Last Updated: Jul 13 1995
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