ガムガムパンチ:(無題)

 ぴんこはガムで、大きなままごとのおうちと、自分にそっくりな妹を作る。そのおうちに友達を招待するが、テレビに写るのはガムばかり。

 強盗が押し入るが、うちじゅうの家具は、何もかもガム。ぴんこをさらうが、これもガム。壁を蹴飛ばしたら、これもガム。

 ぱんちはガムでパトカーを作り、強盗を乗せて交番に送り届けるが、ガムのパトカーは交番に飛び込んで、ぐっちゃぐちゃ。

 最後は結局ガムに戻って、パイ投げ遊びの跡のごとき状態になる、というのが、ガムガムパンチのひとつのパターンなのだが、この、便利なんだか役に立たないんだかよく判らないところが(魔法の制約として)巧妙なところ。また、スラップスティック状態がオチになる、というのは、幼年向けマンガとして必要なサービスかも知れない。(大人も喜んで読んでいたりするが。[;^J^])さらに、ここで早くも人間(しかも、自分のダミー)を作るというモチーフが導入されている。これはなかなかやばくて魅力的なネタである。


*「手塚治虫作品集6 児童まんが1」(文民社)
*「ほるぷ版 手塚治虫選集16」(ほるぷ出版)


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Sep 12 1996 
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