ミッドナイト:ACT.42

 ある交差点で、個人タクシーが4台連続して事故を起こした。いきなり車が飛び出して来て、それをよけようとして電柱にぶつかるなどの事故を起こす。そして原因を作った車は走り去ってしまうのだから、まるで辻斬りに会ったようなものだ。

 また1台、やられた。被害者は、飛び出して来たのはミニチュアの車で、その中に乗っていたのは(ミニチュアの)ミッドナイトだった!と証言する。ミッドナイトにはアリバイはあるのだが..しかし、思い当たるフシもあった。

 ミッドナイトは旧知の玩具工場の主人を訪ねる。しかし主人は、3ヶ月前に個人タクシーにはねられて死んでいた。彼は暴走族時代からミッドナイトを可愛がって、ミッドナイトの車とミッドナイト自身の人形を作って、大事にしていたのだ..それが、なくなっていた。主人の怨念を、ミニチュアカーが晴らそうとしているのか?

 問題の交差点を何往復もして待ち受けるミッドナイトの車に、そのミニチュアカーが突入してきて、大破。中のミッドナイト人形も(到底人形には見えない生々しさで)即死した。衝撃を受けるミッドナイト。何故、この車(とミッドナイト)のミニチュアは、自爆したのか..? 謎が残った..

 このミニチュアカーが、主人の怨念を晴らしていたのは間違いないとして、何故自爆したのか、しいて理屈をつければ..本物のミッドナイトが事件に乗り出して来たので、居場所が無くなってしまったということであろうか..


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Aug 17 1996 
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