ミッドナイト:ACT.20

 真夜中に、売れっ子漫画家、立花のプロダクションと、印刷所の間を、一枚上がる度にミッドナイトのタクシーで往復する、編集者。仕事はつらいし、愚痴もでる。漫画の原稿の運び屋をするために、一流大学を出たわけではないのだが..

 突然、立花のマンションが停電になり、今夜じゅうに原稿をあげさせるために、ミッドナイトのタクシーで、立花をホテルに送り込む。ホテルのロビーで立花にからんできたのが、“低俗漫画”を見下す児童文学評論家。好きだからこそ、死に物狂いで編集をしているんだ、と、食って掛かる編集者を締めあげる“優良児童図書選考委員会”の大男を、ミッドナイトは投げ飛ばす。

 作者自身、何百回もこういう目にあったのであろう。もう晩年の作品だが、恨みは深く、枯れてもいない。[;^J^]


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Aug 17 1996 
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