嵐の夜、海に呼び出されたブラック・ジャックは、沈没しかかっている船の中で、大怪我をした船長を治療する。船員も乗客も、全て密航者であり、自由のない隣国から命懸けで逃げてきたのだ。ブラックジャックは、沈没船からボートで脱出することに成功したとしても、その先は断崖絶壁であり、女子供は登ることが出来ずに死んでしまうであろう、SOSを打て!と叫ぶ。しかし全員、救助されて本国に送還されるよりは、死を選ぶのだった。
誰がどう読んでも、北朝鮮からの密出国者であろう。重いテーマではあるが、ブラック・ジャックの一エピソードである必然性は、特にない。
Last Updated: May 3 1996
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