C・ライス「大はずれ殺人事件」


 洒落たユーモアとウィットが基調の作品である。古き良きアメリカか。一種の予告殺人であるが、予告した者を除く関係者全員に動機があり、予告者には全くない。しかも「動機のない殺人」であることを予告している、という構造である。もちろん、動機のある誰かの犯行であり、わざわざ予告してくれた者に罪を被せる意図だった訳で、それは早い時点で見当がつくのだが、巧妙な筆致故、楽しく読み終えられた。この作者の作品には、一通りつきあおう。

*早川ミステリ文庫


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 15 1995 
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