E・クィーン「レーン最後の事件」


 双子の兄弟が出てきたところで、ちょっと待て [;^J^]と異議申し立てをしたくなった。これは反則ではないか? しかし、結末は素晴らしい。所詮はシェークスピアの未発見書簡の争奪戦の興味のみ、ドルリー・レーンの最後の事件としては、そりゃ相応しいや、と半ばしらけながら読み進めていたのだが、最後の最後で、ドルリー・レーンの犯罪と自殺に結び付く。これがなければ凡作であった。犯人が聾者であるということが証明されるくだりは、痛ましき迫力に満ちている。

*創元推理文庫


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 15 1995 
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