飛鳥高「細い赤い糸」


 構成良し。一見全く無関係の人物が、次々と同一の(シンプルな)手段で殺されていく、不条理感と恐怖感。非業の事故で死んだ娘のための復讐譚だが、殺された直接の関係者4人の、それぞれの犯罪物語が、ミスディレクションとなっている。娘の物語は、徹底的に間接的に(遠景として)語られる。犯罪の犠牲者ではない、無意味な事故の犠牲者に捧げる犯罪と言う意味で、「***」に少し似ている。

*光風社


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 15 1995 
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