宇宙からの汚染(侵略)を「色」に着目して描くという着想はよいが、ストーリーそのものはありきたりでくどい。また、一回だけ「冒涜」という言葉が(例によって)出てくるが、どこがどのように冒涜的なのか。ラヴクラフトを読んでいて一番苛々する(素晴らしいスケールの、異教的=非キリスト教的宇宙観を創造しながら、結局、キリスト教徒の視点を脱し切れていない様に見える)点である。
『ラヴクラフト全集4』創元推理文庫Last Updated: Jul 15 1995
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