上田秋成「雨月物語」


 「白峯」−映像的にも凄いものだが、祟徳院の心情吐露を中心とする物語の流れには、一点の無駄もない。「菊花の約」−命を捨ててまで、守らなければならぬ約束だろうか..「夢応の鯉魚」−琵琶湖を泳ぎ回る情景は、実に音楽的である。「吉備津の釜」−この恐怖は、例えばヨーハン・シュピースの「実伝・ヨーハン・ファウスト博士」の対極にある。日本側の圧勝と言えよう。

*角川文庫


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 15 1995 
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