大規模な植物怪談の傑作。柳の群れが迫ってくるだけでは、「マクベス」ヴァリエーションに過ぎないところを、ここは四次元とのボーダーランドであり、あれらは四次元の生物の化体なのだとする、唐突と言えば唐突なSF化が、却って効果的である。群生する柳を、無数の「円柱」が這い昇ってゆくシーンの、戦慄的なイメージ!(もちろん、なんの説明も無い。)
『幻想と怪奇』早川ポケットミステリLast Updated: Jul 15 1995
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