F・マリヤット「人狼」


 人狼(狼男(狼女))パターンの、もっとも古い型らしい。古臭いと言えば古臭いかも知れないが、あらゆる怪奇小説(あるいはミステリ/SF)の、祖型的作品群に共通して感じられる、ある種のノーブルさがある。つまり、その作者の、新しい型、新しい小説を産み出しつつある、というテンションの高さが、心地好いのであろう。ジャンルが爛熟してから作られた作品には、求めようの無い美点である。

*『怪奇小説傑作集』創元推理文庫


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 15 1995 
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