A・マッケン「パンの大神」


 散漫な構成である。例えば、パンと通ずる少女が、あらかじめ脳外科手術(の失敗)で白痴(悪魔?)化している必要があるのか、などの問題点も指摘できよう。さらに言えば、パンの象徴するところの、淫楽による堕落/破滅の描写が生温い。が、確かに印象に残る物語ではある。先に散漫と評した、点描的な構成の効果でもある。

*『怪奇小説傑作集』創元推理文庫


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 15 1995 
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